とある休日、食卓でコーヒーを飲んでいると窓の外に三毛猫が。 一瞬「姫ちゃん?どこから出た?」と思ったものの姫ちゃんより小さな子です。 窓を開けようとすると逃げるのでソッとポリポリを置いたら完食したようでした。 歳の頃は3~4ヶ月、そろそろ野郎どもが放っておかないお年頃です。 調子こいた奴に物置の奥へと追い詰められたのも まてちゃ が目撃しました。 手を拱いていれば結果は見えています。 初めは「どうするかは任せる」と言っていた まてちゃ も、 何日かすると「そうかー動かないか」と溜息まじりに言いました。 庭に居つくわけでもなく、家の裏から駐車場へと去っていきます。 毎日というわけでもないので、一体どこの子だろう?と首を捻っていました。 まてちゃ がご近所の猫ツウなオバさんに相談してもご存知なく、 歳の頃を伝えると、ウーン・・・と黙ってしまったそうです。 とりあえずチビチビと呼ぶことにしました。 チビチビが庭へやってくるとマオ一家も大騒ぎです。 ただ、不思議なことに誰ひとり(誰一匹?)威嚇したりしません。 どこかで姫ちゃんと親戚なんじゃないか?と話していました。 マオ一家とうまく折り合って暮らせるかも、と期待したりもしました。 賢そうな三毛猫、それも姫ちゃんそっくり。そう易々とは捕まらないでしょう。 どうするか迷っているオイラの頭から離れないのはフーコのことでした。 ある夜更けのこと。ついにふたりで真剣に話し合うことにしました。 もしもだよ?捕獲器を使うとなれば殺される以上の恐怖だよ、とオイラ。 大丈夫アタシが優しく迎えてあげるから、と まてちゃ。 翌日から餌付け作戦が始まりました。その数日後。 家から少し離れたバス通りの真ん中で茶色い猫が轢かれていました。 段ボール箱を取りに帰宅して戻ると、轢かれたのはチビチビでした。 目の前の家の息子さんたちが困ったように見ています。 お宅の子ですか?と まてちゃ が尋ねると、知らないと首を振ります。 悲しいことに回収には慣れてしまっていました。 二度と轢かれないように交通整理して、クルマが途切れるスキに箱に入れます。 まだ温かく柔らかく血も流れていませんでした。 ちょっと頭が歪んだだけで生きているようでした。 息子さんたちの話を聞いてか、目の前の家のご主人が出てきました。 まてちゃ の目が言いました。ウチで弔ってあげていい?。 そのことをご主人に伝えて、ブッチの隣に埋葬しました。 こんな形でしか迎えられなくてごめんね。ウチの庭でゆっくりお眠り。 この写真を撮らせてくれた翌日のことでした。
by nekoyasiki_ippuku
| 2013-03-07 18:13
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