こんなことを書いても、皆さんを困らせるばかりだとは思いますが、
どうしても書かずにいられない気持ちです。申し訳ありません。。 オルカが逝って2日め。きょうも風は強いが良く晴れている。 日当りのいい2階の机でひと仕事片付けるたびに思うこと。 「オル出しっぱなし。しまわなくちゃ。」違う。 「オルまた押入れで寝てる。日に当てなくちゃ」違う。 階段をテンテンと昇ってくるような気がする。 かすかに「んにゃ」と寄ってくるような気がする。 足元でゴロゴロいいながら気をつけをして、 そっと右足をズボンの膝にのせる。 2度目は少し爪を出して、くーいと握る。 床に大の字になれば、肩や耳のあたりに丸くなる。 くるくるとまわって寝なおしては、ぐいぐいと押してくる。 眠っていれば、右足をおでこに乗せ、起きてと小さく啼く。 起きなければ、爪を出して握る。ときにはパンチをかます。 左耳の稲妻もようがキレイだった。 仔猫のころはホントは縞模様だった。 尻尾の先に白い毛がひとふさ残っていた。 まんまるな瞳で、まっすぐに見つめた。 ビビリ屋のくせに、出掛ければすぐケンカをした。 帰って来ても、すぐに「出せ」と振り向いて見上げた。 身繕いしないくせに、いい匂いがした。 乳首に垢をためては、まてちゃ に怒られた。 あらゆるところで水を呑んだ。 そのうえ吐くまで喰った。 ポリポリを与えても、カツブシを乗せるまで「くれくれ」といった。 四角いかばやきの缶詰の汁が好きで、ダメだといってもしつこかった。 古いテレビやノートPCの上が好きだった。 干したての いっぷく のワイシャツをヨダレでデロデロにした。 優しい子だった。素直な子だった。 みるく にどんなにイジメられても、怒ったり拗ねたりしなかった。 まてちゃ の留守には、こっそり食卓で向かい合った。 洗濯機から洗濯物を取り出すとき、何度も踏みそうになった。 物干し台のところで、何度も足にズリズリしてくれた。 じっと抱かれはしなかったが、いつも声の届くところにいた。 病ともよく闘った。 この冬だけで100本をこえる輸液の注射もガマンした。 つらいだろうに苦しいだろうに、あちこち車で出かけた。 そして。。。。安らかに逝った。 何も食べず何も飲まなかったせいで、骸から何も出なかった。 まるで眠っているような優しい姿だった。 まてちゃ が いっぷく のために編んだセーター。 編んでいるうちに いっぷく が太ったせいもあるが、 なによりオルカが気に入ってしまった。 そのお気に入りのセーターと、鰹節のフレッシュパックと一緒に、 みるく たちの傍に手厚く葬った。 時が経てば、この痛みは古傷に変わるだろう。 涙していても時は遷り、腹も減れば請求書も届く。 まてちゃ が涙声で問うた。「結婚式延期する?」 それは間違いなく、オルカが最も望まないことのはず。 こうしている間にも陽射しは遷り、やがて里は夜の顔に変わる。 誰も悪くないことも、取り戻せないことも、すべてわかってはいる。 ただ、ただ、愛する者がどこにもにいない。
by nekoyasiki_ippuku
| 2008-02-14 15:51
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