子供の頃から、親に決まった金額で小遣いを貰ったことがない。 鳶の組頭の家に育った私は小学生の頃から、12月に入ると「お飾り」の店の手伝いをした。紙垂を作ったり、玉飾りの末広を開いたり、譲葉や裏白を束ねて水引を締めたりするのが子供の手にちょうど良かった。 昔は、門松飾りが盛んだったので、大人たちが大きな門松設営に行くと子供が店番をした。 店番をすると、面白かったのは、同じお飾りに対して買う人それぞれが違う考えを持っていたこと。 「縁起ものなんだから、まけてよ」という人。 「縁起ものだから、ご祝儀も付けるよ」という人。 同じ金額のものが、高いと言われ、もっと(お金を)出すと言われ。子供にはさっぱり分らない世界だった。所詮、わらと紙と少しのかざりものだけでできた正月飾りが○千円から○万円の値段で取引されるのが、さっぱり分らなかった。ただ、自分で作った紙垂がついた輪飾りが売れるとちょっと嬉しかった。 鳶の組合では、定価を決めて、価格表ができていたが、定価そのままで買っていく人はほとんどいない。買いたい人が買いたい値段で買っていく。 買う人が決めていく市場原理。どんなに「一所懸命作ったから」と言っても買う人にその価値を見出してもらえなければ、買ってもらえない。そうかと思うと、こんな値段でいいのか?とも思う。 だって、紙ですぜ、所詮 ともすれば、物の価値がでたらめになりそうな子供に親はこんな形で価値を教えたのかもしれない。人の価値もそうかもしれない。自分がどれだけやったかなんて自己満足の世界かもしれない。ただ、物の価値の分らん人にどれだけの自分をアピールしても分らんのかもしれない。分る人に買ってもらおう。物の価値が分る人は必ず居る。 お飾りの季節がやってくる。大好きな季節がやってくる。まてちゃ
by nekoyasiki_ippuku
| 2005-11-21 01:13
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